34 「外出自粛」「ひきこもり」「うつ」の元 どんより気分に要注意! (2020.4.7)
1、「ひきこもり」が「あたりまえ」は「とても危険」
感染症による外出自粛で家からでないことが多くなっていると思います。法令ではないので強制力はないけれど、だいぶつよい要請ですね。
緊急事態宣言も「個別・具体的な指示・命令」がでるまでは、とくになんらの法律的効力も発生しない、とはいえ、気分的にはより自粛ムードがより強まります。
リモートワークの浸透もあり、「ひきこもりが日常」という方もだいぶふえたのでは?
学校の長期休校も、こどもへのストレスはオトナが思うより大きいと思います。子供は走りまわったりさわぎ続けたりすることが仕事のようなものですから、ひきこもりとは縁のない存在です。
でも、今の世の中みんな「ひきこもりはあたりまえだよ」と決め込んでしまうと、「別な健康リスク」が大きくなってしまうので、そちらも決しておろそかにできません。
高齢でも、深刻な病気もない「健康な人」や、じゅうとく化の心配が少ない「子供たち」にとっては、むしろ「ひきこもり」による「うつ」のほうが、深刻な長期疾病になる可能性があります。
2、「日光を浴びない」「歩かない」は「セロトニン」不足に!
セロトニンは体内ホルモンのひとつで「安心ホルモン」「幸せホルモン」ともよばれます。「うつ」状態とは脳科学の観点からは「セロトニンが極端に脳で減少している状態」といわれます。
いつも不安にさいなまれ落ちついた気分で時間をすごすことができない状態ともいえるでしょう。
この「うつ」をふせぐセロトニンは「日光をあびるとふえる」し、「リズム運動でもふえる」とされています。
みなさんも休みの日などに家から一歩も出ないとなんか「くさくさした気分」になることがあると思います。これがセロトニンがでていないことのサインです。
これは「うつ症状」のいちばんはじめの症状といえます。
またセロトニンは「たそがれどき」から「メラトニン」という物質にかわりはじめます。
このメラトニンというのは「安眠ホルモン」「熟睡ホルモン」といわれる物質です。子供の頃、遠足やそとでよく遊んだ夜はぐっすり眠れた記憶が誰しもあるでしょう。
疲労ももちろんですが、この「セロトニン」・「メラトニン」による効果でもあるのです。
「夜眠れない」とこれもまたおおきなストレスとなって「うつ」のよび水となります。
また「脳が休息できない」ことも「うつ症状をまねく」素ですし、そんな生活を数年単位でつづければ、やがて「認知症」のリスクをつくってしまうことにもなります。
日本では「冬季うつ」という言葉さえあります。外出もし、ふつうに生活していてさえも、冬は日照時間がへるので「うつ」になってしまうという病気です。
「いまどきのリモートワークをかる~くこなして、ひきこもってもかっこよく仕事がこなせる、できるヤツなんだ、おれって!」なんて大人げない価値観の幻想は決していだかないでくださいね(^O^)。
ぼくの親友も実際これで「うつ」になってしまいました。「くさくさした気持ち」はお酒と仲良しです。
彼はアルコール依存症も併発して、昼過ぎまで寝て日の光を浴びず、歩くこともしなくなって、ひきこもりになり、うつになってしまった見本のような働き盛り男子です。
脚の筋肉はやせ細り、シワも白髪も見違えるように目立ち、まるで年金生活の後期高齢者のようになってしまいました。少し前まで「53才のイケてる独身」だったのに・・・。
また、とくに子供たちは大人が思うより環境の変化によるストレスやカラダの不調を敏感に強く感じるものです。
オトナが自分を基準に想像するよりはるかに速いスピードで健康を害する可能性がありますから、まわりがいつもより注意してあげましょう。
3、「あるかない」「運動不足」「血液をまわさない」と「まえむきホルモン」がでない!
ヒトはあるくと「テストステロン」という体内ホルモンがでます。また骨に振動が加わることで「アディポネクチン」というものもでます。これらは別名「まえむきホルモン」「元気ホルモン」「若返りホルモン」「記憶力アップホルモン」「精力アップホルモン」ともよばれるすばらしいホルモンです。
一般的には「幸福ホルモン」としては表現されませんが、個人的には幸福ホルモンの「筆頭」だと思っています。
それなので、「あるかない」「運動しない」はそれだけで気分がしずんでいきますし、そとにでないで日光もあびなければだれでも「うつ」になっても不思議ではないのです。
また寝ているときは立っているときと違い、「脚」には血液が少ない状態で、結果上半身に血液が溜まり気味になります。
そのため起きてから満足に歩きもしないうちに「上腕」で血圧をはかると、とんでもない数字になることがあります。
わたしはきのうその状態で「160」もあった血圧が、散歩してきただけで「127」まで下がりました(135以下が正常値)(^^)。それまであった「アタマが重いカンジの頭痛」もすっかりなくなっていました。
自分の脚の体積がいったいどのくらいなのかは測ったことはありませんが(笑)、上半身によどんだ血液を脚にも送り、ちゃんと「歩いて血液の循環」をしっかりとつくってあげることがいかに大切かがよく分かります。
体内ホルモンは血流にのって全身の臓器に働きかけるわけですから。
「外出自粛」も「結果的ひきこもり」も仕方のないことですが、「うつ」のリスクも身近にあるし、うつのおそろしさもあることをしっかりと押さえ、「ダラダラひきこもり」には十分きをつけましょう。
(原稿作成日 2020.4.7)
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