アロママッサージのアロマオイル1

アロママッサージのアロマオイル1 (2020.2.4)

ボディに使うアロマオイルは「大きく分けて2種類ある」

うちにくる訪問アロマ「エッセンシャルオイル」


アロママッサージでは、土台のオイルとなる「キャリアオイル(ベースオイル)」と、香りや薬効成分を花・果実・樹脂などから抽出した「エッセンシャルオイル(精油)」の2種類をブレンドして使います。

「ベースオイル」は「ホホバオイル」をはじめ、「アーモンドオイル」「オリーブオイル」「セサミオイル」「アルガンオイル」などの、いわゆるアブラ成分のオイルです。メジャーなものだけでもざっくり30種類ほどのベースとなるオイルがあります。

いっぽう、「アロマディフューザー」などを使って香りだけをくゆらせる場合には、「エッセンシャルオイル」のみを使います。「エッセンシャルオイル」は、たんに「精油」とよぶこともあります。「エッセンシャルオイル」という表現は書くのも言うのも少々長すぎるからです。

仕事や勉強に集中したいときは「ユーカリ」や「ティーツリー」がとても効果的です。もし眠気を追い払いたいときは「スペアミント」が力を発揮します。

またお風呂に「エッセンシャルオイル」を数滴たらして使うこともありますね。

冬至の「ゆず湯」もいい習慣ですが、残った沢山の「ゆずの実の使い道」にはこまるもの。最近では国産メーカーのゆずのエッセンシャルオイルも売られていますから、じょうずに利用したいですね。

国産の柑橘類は長い船舶輸送を使う必要がないため、「防腐剤」を塗布する必要がなく、まちがって口に入っても何の心配もありません。

ちなみに「ベースオイル」「エッセンシャルオイル」とも、ボディに使うオイルは「化学保存料などを一切使っていない」ことが大原則です。ですから食用のものは基本的にはボディに使えません。合成保存料が使われることがあるからです。

また栽培の際には多量の農薬は使用しないことが大前提です。ただ、これは絶対条件ではないため、この辺のポリシーがメーカーや製品の良し悪し、コンプライアンス(法令順守)の姿勢にかかわってきます。

わたしたち専門家はこの辺を見極めてオイル選びをしています。

(1)「ベースオイルにはほとんど香りがない」

うちにくる訪問女性用アロマ「ベースオイル」


ベースオイルは加熱しない限り香りはほとんどありません。

肌の温度で温まるとわずかに香ることもありますが、はじめはエッセンシャルオイルの香りのほうが強く、さほど匂いは感じません。

時間が経つとエッセンシャルオイル成分の香りは薄れていくことが多いので、ベースとなったオイルの香りも「のこり香」のように感じられます。

「ベースオイル」の各オイルは単体でも「保湿効果」とか「シワ防止」効果などがあり、西欧では昔から「手荒れ防止」のためにちょっとつけたり、軽い「かすり傷」にちょっとつけたりという、生活の中に溶け込んだ使い方もしてきました。

むかしは化学製剤などなかったわけですし、今でも「キズ専用」「保湿専用」「手荒れ防止専用」「顔の手入れ専用」などの薬品・美容製剤をそれぞれキチンとそろえていくと大変な金額になりますから、ホホバやオリーブオイルなどを事あるごとにチョコチョコつけることは、多くの西欧家庭で行われています。

ボディに使えるベースオイルは例えば1L、1,500円ていどとかなり安価に手に入ります。

(2)エッセンシャルオイルは植物のめぐみのしずく。でも要注意。

うちにくる訪問女性用アロマ「エッセンシャルオイル」


「エッセンシャルオイル」は花やフルーツ、樹脂、ハーブ、樹木の葉などの成分を蒸気により蒸したり、しぼりだしたりして抽出したものです。

エッセンシャルオイルは科学成分や薬効成分が非常に強いものもあり、ボディに使うときは「必ずベースオイルでうすめて」使わなければなりません。

自然にふれる機会が多い方や山歩きの経験のある方は、「ウルシかぶれ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。手の甲に葉っぱがちょっと触れただけで、赤くかぶれてとてもにかゆくなってしまいます。

それと同じようなことがエッセンシャルオイルでも起こりえます。

(3)あらかじめ適切なブレンドがなされている商品もある

うちにくる訪問アロマ「アロマオイル」


きちんと手順を経てライセンスを得たわたしたちセラピストは、いちから数種類の各オイルをブレンドして使いますが、一般の方はあらかじめブレンドされた「ブレンド済みオイル」を使うほうがいいでしょう。

とくにお子様もいる世帯で使う場合には、こちらのほうを使ってください。「ブレンド済み」商品なら、ボトルの注意書きにある程度の注意事項が書いてあるはずです。

ところがプロが使う前提の単体のボトルにはそのような注意事項は書いてありません。

使いきれないでデフォルトのボトルに保管していると、なにと何をブレンドしたのかがわからなくなり、子供には使うべきではないものも、生理中には使うべきでないもの、妊婦には使えないものなども、ごっちゃになって分からなくなってしまうというようなことが起こるからです。

また精油は一般的に高価なため、香りが混ざってしまわないよう、「使い捨てのスポイト」も使用する必要があり、けっこう手間がかかってしまうものです。

最近はブレンド済みアロマオイルも種類がふえて、中にははじめから3種類・4種類のオイルをブレンドしてあるようなものもあります。

(4)ブレンドの組み合わせ工夫や、時間差をつけて使う工夫もある

うちにくる訪問アロマ「アロママッサージ」


エッセンシャルオイルには各オイルごとにことなった様々な健康効果・薬効成分がありますから、セラピストの教科書ではそれらの特徴と香りの相性を見極めて組み合わせる「一覧表」も掲載されています。

また花系、樹脂系などの精油をあらかじめ選んで何滴づつブレンドしなければならないか、というようなこともくわしく解説されています。

検定や最終段階のテストでは中心的に問われる分野です。

ただわたしの場合はどちらかというと、最初から香りを「ごちゃまぜ」にするのではなく、徐々に各香りを足して重ねていくというやりかたを好んで使います。

例えば、はじまりはオレンジスイートのみをブレンドしたオイル、つぎにローズだけをブレンドしたオイル、最後はゼラニウムのみをブレンドしたオイルというように、それぞれのフレッシュな香りをまず楽しみ、だんだんと香りが重なってより複雑な香りになっていくというやり方です。

この場合にはベースオイルも各セットごとに違う種類を使用できますから、ベースオイルの健康効果も足し算することができるわけです。

エッセンシャルオイルはかおりがながく香るものと、比較的早く抜けていくものがありますので、そのあたりも計算しながら順序を決めていくと毎回違ったエンドパヒュームを生み出すこともでます。

ちなみに、早くぬけるものを「トップノート」といい、ながく香るものを「ベースノート」とよびます。

好みの問題でもありますが、甘く魅力的な香りに、ペッパーなどの個性の強いハーブ系の香りをのせると、どう受け止めればいいかわけがわからない香りになってしまうこともあります。

(5)個人でアロマオイルを購入する際の注意点

うちにくる訪問アロマ「アロママッサージ」


日本で一般的に売られているものはとくに気にする必要はありませんが、海外のWebサイトから買ったものや、中国の日本語対応もしている大手ECサイトの「アリexpress」などで購入する場合には慎重な注意が必要です。

悪意がないケースも多くありますが、残念ながら文化のレベル上、ボディに使って差し支えないアロマオイルの条件などについての知識が、まだ追い付いていないことがあります。

そのため相変わらず粗悪品が平気で売られていたりもします。

また日本のAmazon、メルカリなどでは「マーケットプレイス」という個人のセラーが直接販売できるシステムも拡大しているため、「アリexpress」などで仕入れたものをそのまま転売する、というケースも増えてきています。

それにAmazonではいわゆる「さくらの口コミ」も多く、一部のセラーがしっかりとしたシステムまで整備して「さくら口コミ」をした人にある種の報酬を払う仕組みまで整っています。

最近TVTokyoで「さくらの口コミ」をAIが判定する無料サイトを公開している人が紹介されていましたので、リンクを貼っておきます。

「サクラチェッカー」


実はアロマオイルはベース、エッセンシャルを問わず製品表示上は「雑貨」扱いです。

そのため薬事法の規制対象外なのはもちろん、取扱、販売、所持、保管、使用に際してとくに法律上の制限もなければ、第三者に使用したり、営業目的で反復・継続して使用することも、とくに制限はなく、法律で定められた資格さえ要求されているわけでもないのです。

Webショッピングで思わぬ掘り出し物を探せた時というのはとても嬉しいものですが、きちんと安い理由を突き止めて、納得できた場合にのみ購入・使用するようにしたほうがいいですね。

あまりに安すぎるものはあえて買う必要はないでしょう。アロマをしたいときに「100円しか予算がないの・・。」なんて人はいないでしょ?!


今回は「入口の解説」です。次回から具体的なオイルの特徴や注意事項などをアップしていく予定です。

2020.2.4



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