53 血圧はコロコロ変化する | 高血圧の種類 (2021.2.28)
この記事のポイント
①健康診断で3分ほどの間に「156・86」が、「115・85」になった。
②TVCMの「130をこえると血圧高め」は、正しいとは言えない。
③「みずぶくれ高血圧」と「血管プラーク高血圧」とは。
①健康診断で3分ほどの間に「156・86」が、「115・85」になった。
②TVCMの「130をこえると血圧高め」は、正しいとは言えない。
③「みずぶくれ高血圧」と「血管プラーク高血圧」とは。
目次
1,血圧はコロコロ変わる
2,姿勢が変わってもコロコロ変わる
3,血圧が高くなる理由
4,CM情報は言葉足らず
※長文はアプリ「Pocket」にURLをコピーして「読み上げ」してもらうと便利です。PCブラウザ版には読み上げ機能はないようです。1,血圧はコロコロ変わる
2,姿勢が変わってもコロコロ変わる
3,血圧が高くなる理由
4,CM情報は言葉足らず
1,血圧はコロコロ変わる
よく見るCMで「130をこえると高血圧」というフレーズを聴きますよね。たしかに厚労省によればその数字は間違いではありません。ですが、「血圧はその時々によって激しく上下」しますので、一度計ったときたまたまその数値を超えたからといって、ただちに「高血圧」と思い込んではいけません。血圧も心拍数と同じく四六時中変化しているのです。
本当に「高血圧症」という病気なのかどうかは、ちゃんとした計測基準があるのです。「ちょこっと1回計ったら高かった」としても、「繰り返し繰り返し計り直す必要がある」のです。
例えば、私が先日会社の健康診断で経験した話しですが、看護師さんの指示にそって椅子にすわり
1回目に計測した時は 「156・86」でした。一見高いですよね。でも、
「深呼吸してもう一度計りましょう」といわれ
2回目は 「139・92」で、「もう一度計りましょう」といわれ、
一度深呼吸をし、さらに口角を上げて肩の力を抜き、「交感神経の興奮をしずめ」て、「全身の筋肉をゆるめて」から計測してもらうと、
3回目はなんと 「115・85」という、近年見たこともない素晴らしい数字が出たのです!
1回目を計ってから3分も経たないあいだの話しです。
ちなみに機器は、会社や通院しているクリニックのものよりはるかに最新の機器で、コンパクトなピッカピカのモノでしたから、計測機器の信頼性は全く問題ないはずです。
こんなふうに、活発に行動した直後の数値をそのまま鵜呑みにしてはいけません。
とくに高血圧ではない人であっても、例えば運転中の緊張時や仕事での商談直前など、緊張を強いられる場面では、普通の人でも簡単に「150」くらいの数字は出るのが普通なのです。
本当に高血圧症かどうかは「1週間くらい、一日最低3回は繰り返し繰り返し計って記録」して判断しなければなりません。
高血圧の基準は「日本高血圧学会」では、「140・90」(「診察室血圧」)で、厚労省の数字は「130・90」です。
普段から「200」を超えるような数値が出る方は強く疑って診察を受ける必要がありますが、「150台」の数値は正常な人でも比較的頻繁に出る数値ですので、にわかに「高血圧だ!」と決めつける必要はありません。
2、姿勢が変わってもコロコロ変わる
もう一つ注意しなければならないのは、「姿勢・体勢によってもコロコロ変わる」ということです。例えば椅子にすわっている場合でも、脚を組んでいるとすぐ10くらい高くなります。同じく前かがみになって足の付け根を圧迫していても同様に上がります。
「血管が圧迫」されているからです。
一部の筋肉や全身に力を入れている状態でも同じです。
ですから一番自然な血圧を測りたいときは、「ベッドにあおむけになり、全身の力をぬいて、かつ口角を上げ(口を横に引っ張ってペンギン口のようにする、笑顔をつくるように)て、交感神経と筋肉をゆるめ」て測る必要があります。
ビックリするほど数値が違ってきますよ。
3、血圧が高くなる理由
血圧とは「血液が血管を流れる際、血管にかける圧力」のわけですが、それが高めになる理由はざっくり2つあります。ひとつは「水ぶくれ高血圧」で、ふたつ目は「血管プラーク(ゴミ・カス)高血圧」です。1)「水ぶくれ高血圧」型
これは誰にでもよくあるし、誰でも比較的かんたんに解消できる高血圧です。「水ぶくれ高血圧」とは、体内の「塩分濃度を薄めるためにカラダが水分をため込めて、血液の体積がふえる」血圧上昇です。
体内の塩分濃度は常に一定でなければなりません。この濃度を調整しているのが腎臓(じんぞう)なわけですが、塩分を摂り過ぎたときは「腎臓が塩分濃度を調整するために、水分を排泄させず体内にため込む」のです。
すると血液の体積が増えます。そうなると心臓はいつもよりたくさんの血液を送り出さなければならなくなります。でも血管の太さは同じですから、当然血管にかかる圧力は増えてしまうのです。
そのために計測した時の「血管にかかる圧力」である「血圧」が高くなるわけです。
これは「塩分をひかえる」ように気をつけるだけでカンタンに解決できます。つまり「短期間」で、かつ自分が注意するだけで解消できるのです。
塩分の摂りすぎは良くないですが、慢性的に血管が深刻な状態ということではありません。
2)「血管プラーク(ゴミ・カス)高血圧」型
こちらは深刻です。長年の食生活や運動不足で「悪玉コレステロールが血管にたまって、血液の通り道を狭めている」タイプの圧力上昇です。
自分で料理する人ならだれでもキッチンの「排水溝詰り」を経験したことがあると思います。排水溝にアブラカスとも泥とも判別のつかない、汚く、臭いドロドロ汚れが付着し、流れるべき水が流れてくれないアレです。
「血管プラーク(ゴミ・カス)高血圧」は正にその状態です。野菜嫌いや好き嫌いが激しく、血管内をきれいに掃除してくれる食材を食べず、運動もさぼった結果、血管内に「カス」が溜まりにたまって血液の流れを妨げるているのです。
これは塩分の摂りすぎより何倍も深刻な高血圧です。長年続けている好き嫌いが元であり、運動嫌い・散歩・歩きさぼりが原因だからです。当然血管自体ももろくなり、やぶれやすくなっています。
「みつ子の魂、百までも」です。日常ストレスのはけ口を食べ物に求めている人や、生来のわがままを自分で修正できない人におこるタイプの高血圧ですから、けっこう厄介ですね。
こうゆいう生活習慣の人は同時に「血液がサラサラ流れてくれない」、つまり「血液ドロドロ」の状態も同時に体内で起こっているはずです。血のかたまりである「血栓」もできやすい状態です。
この「血栓」が脳に詰まれば「脳梗塞(こうそく)」ですし、心臓付近の血管に詰まれば「心筋梗塞(こうそく)」になるわけです。まるで「悪魔」のごとくタチが悪いのです。
4,CM情報は言葉足らず
私はCMの高橋克実さんは大好きです。明るいキャラだし同郷の新潟県出身だし、占星術的にも同じ火の星座なので生理的にもなじみやすいので、すすんでよく見るタレントさんです。ですが、スポンサー側が用意した解説はそのまま鵜呑みにしてはいけません。
CM一般に共通することですが、必要な言葉があまりにもたくさん欠落しているからです。積極的にだまそうという意図はもちろんありませんが、断片的情報だけを提供して視聴者に「勝手に高血圧と思ってもらおう」「少ない情報だけで恐怖心を刺激して勝手な思い込みを誘おう」という、
「不作為による『錯覚』を狙う」という、心理学的意図がスケスケですよね。
まぁ、CMを作る際の消費者心理学の常道だと思うので、他にもこういうCMは沢山ありますから、なにもこのCMだけが悪いわけではありません。
CMにはもちろん有益情報も沢山ありますから、一律に断じることはできませんが、消費者にとって必要な情報・条件などのすべてが提示されているわけではありませんので、
印象に残ったからと言って、わずか15秒ほどのCMをそのまま鵜呑みにして信じては行けませんよね。きっちりウラをとるようにましょう。
今日もご覧いただきありがとうございます。
(文:リンパケアセラピスト・整体ボディーケアセラピスト/西片清)
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