健康コラム/17 「管理栄養士にひとつだけそむいていること」 (2019.10.22)
私がうっ血性心不全で退院するとき(2018.7)、20代後半とおぼしき管理栄養士に退院後の食事ついてアドバイスを受けました。
その中に血液をサラサラにする薬(「ワーファリン」)の効果を弱めるので「納豆は食べないでください」という項目がありました。
内心とてもかっとうがあったのですがその時はわかりましたと答えました。でもその後お腹を冷やして大変な下痢をしてしまい市販薬をいろいろ服用しても一か月以上なおらなかったので
「納豆しかない!」と思い、とうとう食べました。すると3日目ぐらいから調子が良くなり始めて1週間もしないうちにほぼ治っていました。
いまでは「納豆を食べないわけにはいかない」と思っていて、毎日は食べませんが週に1・2回は必ず食べています。
納豆は子供の頃から食べていましたから腸に良い乳酸菌も住んでくれているし、納豆菌だけでなく「酪酸菌」という善玉菌も含まれています。
また納豆は大豆食品ですから セロトニンの材料となる必須アミノ酸の「トリプトファン」という成分も含まれています(「必須」とつくものは体内では合成できないものにつく言葉です)。
それになかなか1日必要量をとりにくい「タンパク質」でもあります。
タンパク質は筋肉の材料です。筋肉からは「若返りホルモン」「元気ホルモン」「記憶力アップホルモン」「やる気ホルモン」「精力アップホルモン」である「テストステロン」が分泌されます。
女性に「冷え性」が多いのもそもそも筋肉が少なくて基礎代謝が低いからですし、基礎代謝が低いことは肥満にもつながります。
ちょっと横道にそれましたが、「僕の腸内環境は納豆でバランスを維持しているんだなぁ」と、そのときつくづく思いました!
よく考えてみればいち西洋医薬品とは比較できないほどの大切な内容が含まれている食品ですし、子供の頃からずっと僕のカラダを助けてくれた成分たちです。
もちろん多少は効きめを弱めるかもしれませんが、とてもそれと天秤が釣り合うようなものではなく、納豆のほうがはるかに自分のカラダにとって大切だと思います。
医療教育の現場や製薬会社の都合で「納豆は食べないようにいってください」とのマニュアルは当然あると思いますが、私にとってはとても「一切食べない」という選択をすることはできません。
またこういう食事制限はどちらかというと「食べ過ぎないように」というたぐいのものなのですが、その趣旨を誤解のないようにきちんと伝えられない栄養士の素養(そよう)にも注意しなければなりませんね。
最近はほとんど匂いのない納豆が主流です。私の経験上、「出荷から日にちのたっているもの」「冷蔵庫に何日も保存していたもの」はにおいが出てきますが、「新しいもの」はまずにおいません。
今まで「匂いだけ」でさけていた方は試してみるといいと思います。わたしだって「あの匂い」が決して好きなわけではありません!
ちなみにわたしがいつも食べているものは3パック入り50円くらいのもので特別なものではありません。まぁ「安す過ぎて特別」かもしれませんが(笑)。
でもその値段なので必ず毎日売り切れています。そして納豆だけは値引きシールの貼られているものは決して買いません。
高価な腸内環境サプリメントを飲まなくても「腸内環境の維持」も「ムダ太り防止」もかならずに実現できるはずです。
ただいつもいそがしくしている場合にはそうカンタンではないかもしれませんね・・・。
昔の人に肥満はほぼなかったし、ガンもすごく少なかった、アレルギーや恐ろしい免疫性の病気もほとんどなかったことがいい参考になります。
腸内環境がよく、免疫細胞たちが元気であることは日々はつらつと生活できるための基本だと思います。
なによりおなかの調子が安定していていつもおなかのあたりに安心感をかんじていると、一日中おだやかな気分で元気にうごけます。
オナラの心配もおトイレの心配もまったくなく、どっしりとした安定感とともに一日をすごすことができるのは、それだけで幸せな気分になれるものです。
今日もご覧いただきありがとうございます。
(文:リンパケアセラピスト・整体ボディーケアセラピスト/西片清)
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