9、免疫機能の調整:免疫の暴走をおさえる制御性T細胞「Tレグ」とは?


健康コラム/免疫機能の調整:攻撃性免疫細胞の暴走をおさえる免疫細胞「制御性T細胞「Tレグ」とは? 」(2019.8.20、2021.4,23更新)

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目次
1、新たに見つかった免疫細胞
2、大本山寺院の新修行僧のアレルギーが消えた
3、食物繊維が免疫システムを救う



「T レグ」という免疫細胞をご存知でしょうか?1995年に大阪大学教授の坂口志文さんが発見した免疫細胞です。

この細胞は「退治型免疫細胞」や「攻撃型免疫細胞」の「暴走を鎮(しずめ)てくれる」免疫細胞です。

一般的に「アレルギー」は免疫細胞の「過剰反応や暴走」でおこる症状だと言われています。

「退治型」免疫細胞には、「白血球(好中球)・マクロファージ(血管内では「単球」)」などがあり、「攻撃型」免疫細胞には、「T細胞・キラーT細胞・ナチュラルキラー(NK)細胞」などがあります。

また「多発性硬化症」という大変な難病も、免疫細胞が暴走して「脳の一部」を攻撃することによって起こる病気です。

この病気は、徐々に「手足の筋肉」が動かせなくなり、車椅子生活になります。そして徐々に「顔の筋肉」も動かせなくなって会話もたどたどしくなり、最後は食べ物をかむことさえできなくなります。

先月(2019.7)のNスペで「安楽死」という放送がありました。「多発性硬化症」に苦しむ50代の女性が「安楽死」が許されているスイスにわたり、「目的を遂げる」というドキュメンタリーでした。若いころは朝日新聞系の会社に勤めていたようです。

じつはブラックホール理論の「ホーキング博士」の「筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせい・そくさくこうかしょう)」も、免疫細胞の暴走による「自己免疫疾患」だと分かっています。一般的な「リュウマチ」も同じです。

別のNスペによれば、非常に「重篤(じゅうとく)なアレルギー」患者さんも、「多発性硬化症」の患者さんも、「腸内細菌」である「クロストリジウム菌」という菌が、「全く存在していない」ことがわかったそうです。

この「クロストリジウム菌」は腸内でメッセージ物質(体内ホルモンの事)を出し、それによって「T細胞」が「T レグ」という制御性リンパ細胞に「変身」し、暴走している免疫細胞を落ちつかせるのです。

この「クロストリジウム菌」は 「食物繊維をとると」たくさん増えて来るということです。(以上、NHKスペシャル「人体第4集」より)。

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(※「クロストリジウム菌」は1種類ではなく「百種類ほどの菌の総称(司会を務めた京大山中伸弥教授)」です。)

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Nスペ「人体第4集」の放送で、横浜市にある「總持寺(「そうじじ」、石原裕次郎さんのお墓のお寺として有名。)」に、「上山(じょうざん。・・・新たに修業を始めること)」した若い修行僧たちが、

お寺で修業するようになってからは「花粉症も気にならなくなった」し、「アトピーもぜんそくも治った」という体験談を、ご本人たちが直接VTRに出て話していました。

「20人ほどの修行僧」が、「病気が改善した」と証言したそうです。

早稲田大学の教授が調べたところ、お寺で口にする「精進料理」は、野菜・山菜・海藻が中心のため「食物繊維が豊富」に含まれていて、その修行僧たちの「腸内からもれなく」「クロストリジウム菌」が見つかったそうです。

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ご存知のように食物繊維は「ごぼう」や「海藻」「こんにゃく」、「イモ類」などに多く含まれています。わたしはこの時期、水で戻す「乾燥わかめともずく酢」でサクッと摂っています。もどしたわかめに「もずく酢」をかけるだけです。

「ごぼう」のきんぴらも醤油(しょうゆ)で味付けするだけで十分おいしいので、最近はよく食べています。「ひじき」と大豆の煮豆も食べるようにしています。

また、「めかぶ」や「もずく」に含まれている「フコイダン」は、おそろしく「健康に役立つ成分」です。

カンタンに書くと「美肌作用」にはじまり、「抗がん作用」「動脈硬化防止」「活性酸素を消す作用」が医学的に確認されています。

これ以外にもまだまだ重要な「働き」をしてくれます。

最近は独立系クリニックの一部の先生方が、「薬頼み」の治療を減らそうとしてくれています。ありがたいことです。

でも、まだ「大人の事情」優先のお医者さんもいます。

「オンライン診療」が解禁された現在では、「セカンドオピニオン」も気軽に利用できますから、弊害のある「薬をへらす相談」も上手にしたいものです。

「フコイダン」の科学的健康効果についてはより詳しい解説や、データの「出典」説明が必要になりそうですので回を改めますが、

とにかく「海藻(かいそう)」をはじめとする「食物繊維」は、人にとって非常に大切で、不可欠な「食材」です。

かならず「意識して摂取(せっしゅ)」し、カラダの健康からこころと脳の健康につなげましょう!

今日もご覧いただきありがとうございます。
(2019.8.20、4.28、7.6更新)


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